世界の終焉の夢


貴方に会えない日、とても怖い夢を見た。



それは世界の終焉。

世界中が波にのみ込まれ、全てを奪い去って行く。

大切な物も、大切な場所も、大切な人も・・・。



私は波に自由を奪われながら、水中に沈み行く貴方に向かって潜っていた。



・・・分かってる。

きっと、光の中で目を覚ました貴方は、いつも通りに私から目を背ける。

私の想いに気付こうともせずに。

それでも、貴方を失うことを恐れる夢の中の自分に苦笑した



「馬鹿ね。私泳げないのに助けられるはずないじゃない」

目が覚めると私は呟いた。



・・・分かってる。

もっと馬鹿なのは、望みのない想いを今でも抱えている自分自身。


fin.



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