陽だまりの歌


もしも君の為に歌を捨てなければならないのなら

僕は君のこと憎まずにはいられないだろう

そう思っていた。



もしもこの歌の為に君を失ったとしたら

僕は悲しみの旋律しか口にできなくなってしまうだろう

そう思っていた。



ねぇ、もしも僕が君だけを夢みることができれば

どんなに幸せだっただろう?



ねぇ、もしも僕が歌だけに愛を注ぐことができれば

どんなに幸せだっただろう?



だけど僕は気付いたんだ。

君に出会ったことで手に入れた優しい旋律に。

これまでの歌が色褪せていくほど、息づいていく音々。




君に愛の歌を贈ろう。

聞いてくれるかなぁ・・・。



君がほほ笑んでくれることを夢みて。

心からの旋律に、君が教えてくれためいっぱいの愛を込めて。

僕は歌おう、陽だまりの下で。


fin.



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